パフュームは「におい」にまつわる話なのでどうやって映像で表現するのか楽しみにしてたんですが、いやぁ想像以上でしたね!
対象を舐めるように映すカメラワークとかすごかったです。
あとものすごい接写!
大画面いっぱいに映し出される迫力には圧倒されますね~。
音もリアルでしたし、呼吸とかほんの微かな音も捉えていて同調するように引き込まれていく感じ。
ベルリンフィルの音楽もさすがでしたね。
というか、オーケストラ引っ張ってくるなんてどれだけお金かけてんだろうこの映画(笑)
私は原作を読んでいたので大した違和感もなく観れたんですが、知らない方からするとどうなんでしょうね?
結構綺麗にまとめられていたから、読んでなくても分かりそうな感じはしたんですが…。
とにかく冒頭からグルヌイユが凄かったですね!
あの歩き方とか、本当にグルヌイユ。
私が想像していた以上のグルヌイユっぷりに「ふぉ~」とかのだめみたいな奇声を上げそうになりました。
常人離れした雰囲気とか出てたし。
すげー、ベン・ウィショーすげ~。
女性のにおいを嗅ぐグルヌイユとか、そのにおいに対する異常なまでの執着心も表現できてました。
うわ~、これグルヌイユだよ!
迫力あるなぁ~…。
ジョゼッペは可哀想な男だけど、愛すべき不幸者ですよね。
彼好きです(笑)
「愛と精霊」をすでに隠し持っていた彼が何とも…頑張って嗅ぎ分けて!ジョゼッペ!
居眠りなんかしてる場合じゃなくてよ!!
ジョゼッペは結局グルヌイユを自分の良いように利用してはいるんだけど、それでも病気のグルヌイユの傍にいるジョゼッペはとても優しいですよね。
最後には香水のレシピだけパクって送り出してあげるんだし。
まぁ、あんな結末ではあるけど…う~ん、哀れなジョゼッペ・バルディーニ。
そしてアラン・リックマン扮するリシは、いつ娘のローラに対して越えてはいけない一線を越えてしまうんだろうかと思いそうなほど愛しちゃってますよね(笑)
リシの全てはローラということですから。
しかしアランもそろそろお腹まわりを気にした方が(殴)
…バラを食べるリシは色っぽいでスネv
丁寧に指を舐めてる姿は誘ってるとしか思えませんでした。
馬を走らせるリシの後ろに乗せて下さい!
グルヌイユによる連続殺人が起こった時の話し合いで、カツラがちょっと乱れちゃってるリシもいいなぁと思いました。
結局他のところで捕まった人間が犯人と仕立て上げられてみんな大喜びの中、リシだけは違うと勘付いてローラと共に逃げ出すってのもすごいよね。
他の皆は浮かれちゃってるのに、冷静なもんだ。
結局殺されちゃうけどね…ローラが死んだ時のリシがどうなるのかすごく期待してたんですが、絶望に打ちのめされるシーンがごく僅かで残念でした。
もう数秒だけ欲しかったなぁ…(細かっ!)
打ちひしがれるリシの姿には満足でしたけどv
水責めにされるグルヌイユに淡々と語るリシの姿は何と言うか…憎しみがこもってるなぁ、という感じで。
処刑の場で喪服を着ているリシにちょっとときめいたのは秘密です(言ってる)
皮手袋にも(*´д`)=3
そして広場のシーンはやっぱり圧巻だった!
あのリシをもメロメロ(待て)にしてしまう香水の威力。
でも結局のところ、その香水に惑わされて彼本来の姿は誰も見ていないんですよね。
何人もの女性を殺した殺人鬼を処刑するために広場へつれて来たと言うのに、香水に惑わされて「無実だ!」なんて口々に言い始める。
彼自身ではなく、彼の作ったにおいにひれ伏し、誰も彼の姿なんて捉えていない。
ローラを殺されて憎んでいるはずのリシですら、グルヌイユの前にひざまずく。
彼の行ったことにちゃんと応えてくれる人はいない。
憎しみすら向けられない。
それって何か…悲しいよね。虚しい、というか。
だから彼は自ら死を選んだんだろうな、と思います。
何もない。
この世界に、グルヌイユをグルヌイユとして認識するものは何一つ。
においすら彼自身には存在しない。
何もないこの世界に生きる価値はないってとこでしょうか。
それにしても面白かったですよ、映像は綺麗だし音楽も素敵だし。
観る時はマックとかにおいのするものを持って入らない方が良いと思います(私の時はいましたが)
「におい」がテーマの映画なので、その方が入りやすいかも。
あと純粋に「香水が好きv」っていう乙女向きの内容ではありませんので気をつけて。
どっちかっていうとグロテスク系?
年齢制限かかってるんでしょうか、これ。
すごく長くなりましたが、ここまでお付き合いくださりありがとうございましたv
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